猫の予防接種を知っておこう!種類と料金をわかりやすく解説
愛猫の予防接種、きちんと受けていますか?中には完全室内飼いなので、予防接種は受けていないという人もいるかもしれません。確かに、室内飼いであれば病気になる確率は低いかもしれません。しかし油断は禁物。
室内飼いであっても、私たち飼い主が外からウイルスを持ち込むこともあるのです。とは言え、どのくらいの頻度で接種をすればよいのか、どのワクチンを打てばよいのか悩むという人もいるはず。そこで今回は、予防接種の種類や値段についてご紹介します。
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予防接種で防げる病気
まずは、予防接種でどんな病気が予防できるのかを確認してみましょう。
猫ウイルス性鼻気管炎
猫ウイルス性鼻気管炎は、いわゆる「猫風邪」です。症状としては「くしゃみ」「鼻水」「軽い発熱」などが挙げられます。
猫風邪に感染した猫のくしゃみや唾液などから感染するため、多頭飼いをしていると全ての猫に感染する可能性もあるのです。
猫カリシウイルス感染症
猫カリシウイルス感染症の症状も、猫風邪と同じように「くしゃみ」「鼻水」などの症状が現れます。
それ以外にも「口内炎」「水疱」などの症状も見られ、猫のインフルエンザとも言われています。特に子猫は感染率が高くなるため、注意が必要です。
猫汎白血球減少症
猫汎白血球減少症とは、猫汎白血球減少症ウイルス(FPV)によって引き起こされる感染症です。症状としては、「食欲不振」「高熱」「嘔吐」「下痢」などを引き起こします。
特に子猫(2~6か月)は重症になることもあり、死亡率も高い病気です。成猫であれば、感染しても症状が軽い、あるいは無症状ということもあります。
猫クラミジア感染症
猫クラミジア感染症は、「結膜炎」「くしゃみ」「鼻水」「咳」などの呼吸器の症状が現れます。
特に成猫よりも、子猫(2~6か月)の方がかかりやすいため注意が必要です。ウイルスを持った猫との接触感染で移るため、多頭飼いをしていると他の猫にも感染してしまいます。
猫白血病ウイルス感染症
猫白血病は、発症すると根治する治療方法がありません。症状として、「免疫力低下」「貧血」「腫瘍」などが挙げられます。
感染経路はケンカやグルーミングなどの接触感染や、母子感染です。発症すると3年以内に80%が死亡すると言われています。
猫エイズウイルス感染症
猫エイズは人間のエイズとは異なり、ネコ科の動物にのみ感染する病気です。
母子感染や、猫同士のケンカ、交尾などで感染します。猫エイズも一度感染すると根治することができません。
猫の予防接種の種類と値段
先ほど挙げた病気は予防接種で防ぐことができます。まずは猫を迎えたら、健康診断と予防接種を受けるようにしましょう。そこで、予防接種の種類と値段を確認してみてください。
■3種混合(料金:4,000円~6,000円程度)
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
■4種混合(料金:4,000円~7,000円程度)
- 猫ウイルス性鼻気管支炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
- 猫白血病ウイルス感染症
■5種混合(料金:5,000円~7,000円程度)
- 猫ウイルス性鼻気管支炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
- 猫白血病ウイルス感染症
- クラミジア感染症
■7種混合(料金:7,000円~8,000円程度)
- 猫ウイルス性鼻気管支炎
- 猫カリシウイルス感染症(3種類)
- 猫汎白血球減少症
- 猫白血病ウイルス感染症
- クラミジア感染症
■単体ワクチン(料金:2,500円~4,000円程度)
- 猫白血病ワクチン
- 猫エイズワクチン
予防接種には種類があるため、猫の飼育環境によってどれを受けるか選んでみてください。
例えば、完全室内飼いで1匹だけの場合なら3種混合でもOKですが、多頭飼いをしていて猫エイズや白血病キャリアの子がいる場合は、5種や7種、単体ワクチンを組み合わせて接種してください。
予防接種を受けるタイミング
猫の予防接種のタイミングですが、子猫の場合生後2か月以降からとなります。これは、母親からの免疫がなくなる月齢です。子猫でも成猫でも初めてワクチンを受けたときは、1回目接種後した1か月後にもう1回ワクチンを打ちます。
これは、抗体をしっかりと付けるためです。次の年からは、年に1度のワクチン接種でOKです。ただし、猫エイズワクチンは初年度に3回接種します。次年度からは年に1回の接種となります。子猫の場合は、かかりつけの病院で接種時期を相談してみると良いかもしれません。
まとめ
日本では、猫の予防接種は1年に一度の接種が望ましいとされていますが、アメリカでは3年に一度の接種で良いともいわれています。私も気になり動物病院で、「完全室内飼いであれば、3年に一度の予防接種でも問題ないとも聞いたのですが」と先生に尋ねました。
すると、「抗体検査をして、問題が無ければ3年に一度でもかまわないが、抗体検査をする方がワクチン接種代よりも高くなる」とのことでした。そう思うと、きちんと毎年予防接種を受けておいた方が良いのかもしれません。
予防接種の種類は、飼育スタイルや飼育頭数によって選んでみてください。また、病院によっても価格が異なるため、事前にいくつかの病院で価格を確認してみるのも方法です。