噛み癖のある猫と仲良く暮らすために@原因別の対策方法
猫好きのヒトにとって、猫と一緒に過ごすひと時はやすらぎの時間ですよね?猫好きにとって、その愛らしい姿、鳴き声、仕草、どれをとっても全てが愛おしく、まさに癒しの存在です。猫を飼うことで、そんな存在を常に身近に感じられるなんて幸せでないはずがありません。
もし、共に暮らすことができたなら、きっと夢のような生活でしょう!
ところが、いざ一緒に住んでみると…。朝早くから大声で起こされて眠い目をこすりながらご飯を用意する。忙しいときに限ってトイレの掃除を催促される。大切な靴の上に毛玉を吐くなどなど、「こんなはずでは…」と思うような苦労が意外とたくさんあることに気付かされるでしょう。
中でも困惑するのは、猫様の気分次第でいきなり噛みつかれてしまうことではないでしょうか?
まさに「飼い犬に手を噛まれる」ならぬ「飼猫に手を噛まれる」この理不尽!猫の噛み癖は、猫が大好きな飼い主さんの心に深い傷を残します。今回は、そんな噛み癖のある猫と楽しく付き合っていくための方法を調べてみました。
【参考】猫の噛み癖の対策方法と起こる理由@ストレスが原因の可能性もある
ねこが噛む理由
そもそも肉食動物である猫にとって、「噛む」という攻撃行動を根本的に止めることはできません。できることは、どのような理由で攻撃行動が発動するのかを把握し、事前に対策をたてて防ぐこと。
つまり、噛む攻撃行動が飼い主さんとの関係性を壊してしまうほど激しくならないよう上手に調整するということですね。では、猫が噛む主な原因と、その対策を見てみましょう。
オス猫特有のケンカ好きが原因の場合
オス猫の縄張り争いやメス猫をめぐってのケンカなどは、「テストステロン」というホルモンが影響しています。オスたるもの、強くなくては縄張りを守れませんし、メスにもモテません。
テストステロンがオス猫のオス猫たる所以なのです。このオス猫特有の攻撃行動は、去勢をすることでほぼ解決することができます。また、マーキングなどの問題行動も同時に解決可能です。室内でオス猫を飼う場合は、まず去勢をすることをおすすめします。
臆病な性格が原因の場合
猫にも様々な性格があります。耳元で大きな音がしても動じない子もいれば、飼い主さんが急に振り向いただけでも飛び上がって驚く子もいます。
後者のように小心者の猫は、些細な音や動きに恐怖を感じるため、危険から身を守るために噛みつくことがあります。このような性格の子には「極力驚かせない」ことが大切です。
普段から大きな音を立てない、不意に撫でないなど、取扱いに気遣いが必要です。自分のいる環境が安全であることを、ゆっくりと時間を掛けて理解させるように心がけましょう。
社会化の経験不足が原因の場合
猫の社会化期は生後2~7週を指します。この時期子猫は、母猫、兄弟猫、複数の人など、様々なものと触れ合い、刺激を受けることで多くの事柄を学びます。
兄弟とのじゃれ合いや母猫との触れ合いの中で、相手に致命傷を与えない甘噛みを学習する時期でもあります。ところが、捨て猫や育児放棄などでこれらの経験ができなかった猫は、噛む加減を知らずに成長してしまいます。
社会化期に噛む加減を学べなかった猫は、飼い主さんとの遊びや、気持ちよさげに撫でられていたのに急に不機嫌になって噛み付く「愛撫誘発性攻撃行動」の際、適切な甘噛みができず飼い主さんにケガをさせてしまうことがあります。
時間をかけてしつけをすることは不可能ではありませんが、まずはケガをしない対策をとることが先決です。
猫と遊ぶ時間は楽しいふれあいのひと時であり、運動不足になりがちな猫のストレス解消の時間でもあります。思う存分遊びましょう!ただし、追いかけさせたり噛みつかせたりする対象はおもちゃ限定とし、飼い主さんの手や足で遊ばせるのは避けましょう。
また、撫でる際には猫の表情に注目!目を閉じてうっとりしている間はOKですが、耳が横向きにピンと立ち、瞳孔がまん丸のデビルフェイスになり始めたら終わりのサインです。このサインを見逃すと、いきなり「ガブリ!」と噛まれてしまいますので要注意です。
噛む猫との共存
「なんで噛むの!」と嘆く前に、一度振り返ってみましょう。
にゃんこの食事は栄養のバランスのとれたものを十分与えている?新鮮な飲み水を用意できている?トイレは常に清潔?一日中お留守番をしている猫と、しっかり遊んでストレスを発散させてあげられている?くつろいでいる猫のそばをドスドスと歩いていない?
猫の生まれながらの性格や育った環境にもよりますが、そもそも猫は「噛むもの」なのです。そんな我儘なにゃんこと仲良く暮らすためには、噛む原因を作らない、ストレスを取り除くなど、人が噛まれないように気を付けることこそ平和な解決につながる一番の近道。なぜなら、猫は「猫様」なのですから。
とは言え、噛まれたときの対策もしっかりと考えておきましょう。鉄則は「噛まれたら引かないこと」。驚いてうっかり手を引くと思いがけず大怪我をしてしまうことも!まず大きな声で「痛い!」と言います。
噛み続けて離さないときは、指を猫の口に入れると自然に口が開きます。なお噛もうとする場合はさりげなくその場から離れるか、離れられない場合は、猫にバスタオルやシーツなどを被せ視界を遮り落ち着かせます。くれぐれも、叩いたりしないようにしましょうね。
まとめ
今年8歳になる我が家のにゃんこは生後数か月のところを保護した捨て猫で、甘噛みを覚えることなく大きくなりました。
噛む対象となる人間は筆者のみで、威嚇はしても他の人を噛むことはありません。大きな犬歯でガブリと噛まれるのは痛くてしょうがないのですが、彼にとってはどうやら甘噛みのつもりらしく、甘えというか、愛情表現のようにも見受けられます。親バカでしょうか?