猫がトイレで失敗した!叱る前に理由を見極めよう
小さな頃からにゃんこが大好きで、子猫、成猫に関わらず家に連れて帰っては親に叱られるような子供だった筆者は、これまで何匹ものにゃんこと暮らしてきました。
人間と同じように、にゃんこもそれぞれに個性があります。すぐに懐いて家族の一員になる子もいれば、一週間くらい部屋の隅から出てこない子もいます。おしゃべりな子、食いしん坊な子など、性格も行動も様々ですが、不思議とどの子もトイレのしつけに困ったことはありません。
初めて子猫を拾ってきたときは猫専用トイレの用意が間に合わず、洗面器に細かくちぎった新聞紙を敷き詰めたもので代用しました。
『こんなところでトイレをしてくれるかな?』と心配しましたが、大人しく眠っていたにゃんこがウロウロし始めたとき、そっと抱き上げて洗面器の中に入れると、クンクンと臭いを嗅いで、前足で新聞紙をカキカキした後おもむろにおしっこを始めたのです。
その後も専用のトイレを買ってくるまで、毎回洗面器のトイレは大活躍し、新しいトイレへの以降も全く問題はありませんでした。『猫って賢いな』と思ったことをよく覚えています。
ペットを初めて飼うとき、食器やベットなど用意しなければならないものはたくさんありますが、中でもにゃんこ特有のもとのしてあげられるのが「トイレ」ですよね。前述のとおり、にゃんこの粗相で困ったことのなかった筆者ですが、最近はじめてトイレ問題に遭遇しました。
この記事では、新入り猫のトイレの失敗と理由、その対策について解説します。トイレが上手くいかないにゃんこの飼い主さんの参考になれば幸いです。
どうしてトイレでしてくれない?その理由とは?
猫がトイレを失敗したときに、一番に気を付けなければいけないことは、病気の有無です。実は猫の粗相の原因が病気にあったというケースは意外に多いのです。「尿石症」や「膀胱炎」など、泌尿器系の疾患は猫にとても多い病気です。
これらの病気に罹ると、何度もトイレに行く、排尿時に痛がるなどの症状と同時に、トイレ以外の場所で粗相してしまうことがあります。
猫が粗相をした場合はまず最初に病気を疑いましょう。粗相した尿の色、異物の混入など状態をよく観察し、獣医さんにきちんと説明ができるように写真を残しておきましょう。
病気以外の原因
粗相の原因が病気ではないことが確認できた場合は、他の理由を探すことになります。この場合、猫ちゃんのトイレの様子をよく観察し、下記のような点に注意し改善することが大切になります。
トイレの場所が適切か?
猫が分かりやすい場所、行きやすい場所にトイレが設置されているか?また、安心してトイレができる静かで落ち着いた場所に設置されているか?などを確認しましょう。音や匂いなど、些細なこともトイレを嫌う原因になりえます。
新入りの猫ちゃんの場合は、トイレを催す様子が見られたときに、まず飼い主さんが猫ちゃんをトイレの場所を教えてあげる必要があります。
猫ちゃんに合ったトイレになっているか?
猫ちゃんの体型に合ったトイレになっていますか?トイレの縁が高すぎる、体に対してトイレが小さすぎる、猫砂は猫ちゃんの好みに合っているか?
などを確認しましょう。トイレを使用している様子をよく観察し、ウロウロと迷いながらおしっこをする位置を確認したり、戸惑っている様子がないかチェックしてください。
トイレは清潔か?
猫ちゃんは清潔な環境を好みます。多頭飼いの場合、他の猫の排泄物が残っているとトイレを使わない子もいます。中には自分自身の排泄物が残っているだけでもトイレを使いたがらない子もいます。
多頭飼いの場合理想的なトイレの数は、猫の数プラス1個といわれています。神経質な子には専用のトイレを用意してあげることも検討しましょう。
【参考】猫を多頭飼いするときの注意点@みんなで仲良く暮らすには?
猫の気持ちはデリケート
猫のトイレの問題は、後片付けや臭いなど、飼い主さんにとっても重大な問題です。手を尽くしてもなかなか粗相が止まらない場合は悩みも深刻ですね。
場所やトイレを整えても改善しない場合は、猫ちゃんがストレスを感じていることがないか探してみてください。ストレスの原因を取り除くと粗相が止まることがあります。
■猫のストレスチェック!
- 食事・水の量は足りていますか?
- 適切な運動・遊びができる環境ですか?
- 猫ちゃんとのスキンシップはできていますか?
【参考】猫のストレス行動は見逃してない?トイレの粗相や食欲不振は要注意!
まとめ
猫ちゃんの粗相対策は、早期発見・早期対処が肝心です。粗相に気付いたら、まず獣医さんに相談。次に、前述のように原因を一つ一つ取り除いていきましょう。
猫はとても賢く、清潔好きな動物です。一度トイレを覚えたら、そこで排泄したくない理由がない限り、うっかり粗相をすることはほぼありません。
筆者が経験した唯一のトイレ問題の主は、新入りの推定年齢6歳の雌猫でした。野良猫時代が長く家猫生活に馴染めるか心配でしたが、食事も爪とぎもきちんと言いつけを守れる良い子でした。ところが、トイレだけはどうしても所定の場所でしてくれないのです。
試行錯誤の結果、その原因はトイレにあることが分かりました。「ここがトイレだよ」と教えたそのトイレは、以前別の猫が使用していたものを綺麗に掃除して使っていました。
静かな場所に置いても、猫砂の種類を変えてもトイレでしてくれなかったので、「もしや!」と思いトイレごと買い替えたところ、ピタッと粗相が止まったのです。掃除をしていても、にゃんこの敏感な鼻が捕らえた別の猫の臭いが気になってしょうがなかったのでしょう。
このように、原因がわかればにゃんこの粗相は改善できます!現在トイレに悩む飼い主さんもあきらめないで原因を探してみてくださいね。