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動物愛護法に違反するとどうなるの?猫の飼い主はチェック!

犬や猫だけでなく、今ではさまざまな動物がペットとして飼われています。多くの飼い主が動物を家族として迎えるとき、「生涯きちんと面倒を見よう」という気持ちがあるはずです。

しかし、中には動物を虐待したり、放棄したりと悲しい事件が後を絶たないことも現実に起こっています。実は動物やペットを虐待したり、放棄したりすることは罪になるということをご存知ですか。今回は「動物の愛護及び管理に関する法律」、略して「動物愛護法」についてご紹介いたします。
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動物愛護法とは

動物愛護法は、1973年9月に成立した「動物の保護及び管理に関する法律」を原型としています。動物の虐待の防止、動物の適切な取り扱いなどについて定めた法律で、動物の生命を尊重し愛護すること、動物による人の生命・身体・財産への侵害を防止することを目的とした法律です。

動物愛護法は動物を守る法律だけでなく、人間をペットから守るための役割もあります。そのため、飼い主は動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するように努め、動物が人の生命等に害を加えたり、迷惑を及ぼすことのないように飼育しなければなりません。

違反すると以下のように懲役や罰金に処せられます。

動物をみだりに殺すこと:懲役2年以下または罰金200万円以下
動物をみだりに傷つけること:懲役2年以下または罰金200万円以下
給餌・給水をしないこと: 罰金100万円以下
酷使すること :罰金100万円以下
健康・安全環境の悪い状態で拘束・衰弱させること:罰金100万円以下
飼育中に適切な保護をしないこと:罰金100万円以下
動物を遺棄すること:罰金100万円以下
【参照】環境省ホームページ

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こんな場合も罰せられる可能性がある

動物愛護法では「動物を飼っている人が行うべき適切な飼い方」「動物の生体販売をしている業者への責任や規制」「危険動物の取り扱い方」「犬や猫の取引に関するルール」などが定められています。

そのため、私たち一般家庭で飼われているペットも適正な飼育をしなければなりません。そこで、飼育改善指導が必要な例をご紹介ます。

  • 十分なエサや水が与えられていない
  • 病気やケガをしていても獣医師の治療を受けさせていない
  • 長毛種の犬猫が手入れをされず、生活に支障が出るほど毛玉に覆われている
  • 爪が異常に伸びたまま放置されている
  • 繋ぎっぱなしで散歩にも連れて行っていない
  • 外飼いで鎖につながれるなど行動が制限され、かつ寒暑風雨雪等の厳しい天候から身を守る場所が確保できない様な状況で飼育されている
  • 狭いケージに閉じ込めっぱなしである
  • 飼育環境が不衛生
  • リードが短すぎて身体を横たえることができない
  • 首輪がきつすぎてノドが締めつけられている
  • しつけ、訓練として動物に対し殴る、蹴る等の暴力を与えたり、故意に動物に怪我をさせたりする
  • 事故等ではなく、人為的に与えられたと思われる傷が絶えない
  • 動物を遺棄すること

このような場合は、動物愛護法により罰せられることがあります。

ペットを家族として迎える前に、きちんと生涯面倒を見ることができるのか、適切な環境で飼育ができるのかをよく考えるようにしてください。また、動物愛護法に違反した飼い方をしている人を見つけたら、警察署・保健所・愛護センターに連絡をするようにしましょう。

動物愛護法があっても安心はできない

動物愛護法は5年に一度改定されています。次回は2018年改訂予定ですが、昔に比べると動物を守るための法律が整備されつつあります。しかし、それでも動物愛護に関する問題はまだまだあるのです。

殺処分の問題

動物愛護法では「終生飼養」の責任があることが法律上明確にされているため、保健所では終生飼養に反する理由(動物取扱業者からの引取り、繰り返しての引取り、ペットの老齢や病気をなど)による引取りを断ることが可能となりました。

そのため現在、猫や犬の殺処分は随分と減ってきましたが、まだ完全にゼロになったわけではありません。野良猫や持ち込まれた飼い猫、飼い犬の殺処分問題は今でも大きな課題です。

罰則の問題

動物愛護法で罰せられたとき、一番重い罰則で「200万円以下の罰金、もしくは2年以下の懲役」です。この罰則が軽いと考える人も多くいます。

実は法律上、動物は「物」と同じように扱われるため、動物に暴力や虐待をしても「器物損壊」と同じ程度の罪にしか問われません(だたし、悪質な犯罪の場合は「200万円以下の罰金、もしくは2年以下の懲役」よりも、もっと重い罪に問われることもあります)。

2018年に動物愛護法が改正

2018年に動物愛護法が改正されます。現在、国会議員や環境省が改正に必要な見直し・検討の作業を進めていて、それに伴い動物愛護団体では改定してもらいたい内容を通すための署名活動が行われています。

少しでも動物と人間が住みよい環境になることを願うばかりです。

まとめ

動物保護法ができてすでに約45年。改正を重ねて少しずつ動物を守るための法律が確立されてきました。しかし、それでもまだまだペットへの虐待や里親詐欺、遺棄などが後を絶ちません。

そういうニュースを見るたびにとても悲しい気持ちになるものです。2018年の動物愛護法の改正に、今まで以上に動物と人が守られて幸せになれるような内容になることを期待したいですよね。

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