猫の里親詐欺とはどんな詐欺?傾向と対策を解説
昨年、我が家で4匹の子猫を保護しました。先住猫も含めて5匹の飼育はとても無理。そこで、里親に出すことにしたのです。今ではネットという便利なツールもあり、里親サイトに登録することで新しい飼い主を探すことができます。
おかげさまで、4匹のうち2匹の子猫に新しいお家が見つかりました。今回はとても良い方に貰っていただけましたが、やはり里親募集にはトラブルもあるようです。中でも人の善意を悪用した里親詐欺は許せない行為です。そこで今回は、猫の里親詐欺についてご紹介します。
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里親詐欺とは
里親詐欺とは、「里親になります」と偽って猫をもらおうとする人です。その目的は様々ですが、以下のことが挙げられます。
- 動物虐待、アニマルホーダー
- 動物実験
- 三味線、毛皮
- 保健所へ持ち込む
- 転売
猫を引き取り、そのまま保健所へ持ち込む人もいます。そういう人は猫が殺処分されることを目的としているのです。また、子猫を譲り受けてそのまま別の里親を募集し、養育費を請求するケースもあります。
昨今、動物虐待のニュースを目にすることも多くなりました。もちろん犯罪です。動物愛護管理法違反に当たります。
里親詐欺の特徴は?
里親詐欺は、一見すると見分けることがとても難しいと言われています。とても優しそうな人であったり、女性であったり、中には家族連れであったりとパターンは様々です。その中でもよくある里親詐欺の特徴をご紹介します。
猫好きをアピールする
誰でも里親に応募するときは、その経緯を保護主の方に伝えることでしょう。
もちろん、猫が好きということもアピールしますよね。しかし里親詐欺の場合、自発的に猫好きをアピールする人が多いようです。また、過去の飼育経験や猫との思い出を語る人も少なくはありません。
多頭飼いを希望する
里親詐欺の場合、何匹も猫を欲しがることがよくあります。
初めは1匹の譲渡で話を進めていたのが、後に複数引きとりたいと言ったり、1匹引き渡した後に「1匹だと寂しいから」といった理由で、他の猫の引き取りを打診してくる場合が多いようです。
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譲渡を急がせる
コンタクトを取ってきてから、すぐに受け渡しを希望する場合も注意してください。
譲渡までに時間がかかると里親詐欺を疑われるリスクがあるためです。そのため、コンタクトも最小限にして早めに譲り受けようとします。
里親詐欺に合わないため
里親詐欺かどうかを見分けるのはとても難しいことです。こちらが提示した譲渡条件を全てクリアしたにもかかわらず、譲渡後に連絡が取れなくなった、虐待された、保健所に連れていかれたということも珍しくはありません。
また、一見すると人が良さそうに見えたり、家族連れであったりと外見から判断することも難しいのです。そこで猫を譲渡するとき、気を付けるポイントを確認してみましょう。
譲渡を急がない
譲渡を急ぐと適正な判断が出来なくなってしまいます。さらに、里親詐欺も譲渡を急いでいる人は譲渡条件も緩いということを知っています。「至急!◯月◯日までに引き取り希望」なんて書くのはNG。
命を託すのですから、譲渡は急がずに相手のことをしっかりと聞き出すようにしましょう。また、里親の希望は先着順ではありません。複数希望者がいる場合は、それぞれ見極めることが大切です。
書面を作成し、身分の提示を求める
譲渡が決まったら、きちんと書面を作成して相手の身分証明書を提示してもらいましょう。身分証明書は、できれば写真が付いているものが理想です。
保険証や住民票は、他人の物を使っていてもわかりません。また、相手の家をきちんと見せてもらうにすることも大切です。里親詐欺は家の中を見せたがらない、外で引き渡しを強く希望する人が多くいます。
他に譲渡希望を多数していないか確認する
多くの里親サイトでは、譲渡希望者の情報を見ることができます。例えば、住んでいる場所や年齢、性別、さらに今までの譲渡希望の情報などです。
同じ時期に、複数の猫を希望していないかどうかも判断の基準になります。
矛盾を感じたら譲渡を考え直す
譲渡前にいろいろとメッセージでやり取りをするはずです。気になることがあれば、事前にきちんと確認しておきましょう。少しでも矛盾を感じたら、譲渡を考え直すようにしてください。
譲渡してから詐欺だと分かり、後悔する人も多くいます。たまには直感も必要。「この人に譲渡していいのだろうか…」と思ったら、今回は縁がなかったと思うことも大切です。
まとめ
里親詐欺は自分には関係ないと思う人もいるかもしれません。私も以前は「そんな詐欺があるのか」程度しか思っていなかったのです。しかし、自分が里親を探す立場になってみて、他人ごとではないことが分かりました。
私の場合、幸いに他のユーザーの方から忠告をいただいて難を逃れたのです。もし、里親詐欺という存在を知らないまま里親募集をしていたら、結果後悔していたかもしれません。
善意を悪用する人がいること、実際に被害に合った方もいること、もしかしたら自分も被害に合うかもしれないということを少し意識してみてください。もし里親募集をする機会があったら、里親選びは慎重におこなってくださいね。