家で飼っていた猫をいじめたことを今でも後悔しています
家で飼っていた猫をいじめたことを今でも後悔しています
うちで飼っていた猫の種類はアメリカンショートヘアで、名前はもなか、性別はオス。18歳のときに他界してしまいました。とても臆病で人見知りで、家族以外には絶対懐かない猫でした。
好きな食べものは魚介類、とくにマグロの刺し身が好きでした。贅沢な猫ですよね。
今現在、私の年齢は20代後半になろうとしていますが、もなかがうちに来たのは私が小学校低学年の頃で、長い年月を一緒に過ごして来ました。そのおかげで、私は今でも大の付く猫好きです。
私は一人っ子で、近い歳の幼なじみや従兄弟、親戚もおらず、家でも一人でいることが多かったです。そんな私とよく遊んでくれたのがもなか。小学校の頃は、本当に兄弟のように遊んでいました。一人っ子の私も、もなかと他にも何匹かいた猫、犬達に囲まれていたので寂しくは無かったです。
中学校に上がるとなぜか猫のことをいじめるようになった
ただ、中学に入って、何故か私はよくもなかをいじめるようになってしまいました。ストレスが原因だとは思いますが、理由はよくわかりません。あのときのことは今でも後悔しています。
もなか以外にも、他に飼っていた犬や猫もいじめており、高校に入るころに私はもなかを含めてどのペットにも嫌われていました。そんな私が家にいるからか、ペット達は一匹、また一匹と家出していき、いなくなってしまったのです。
でも、もなかだけは違いました。私がいくらいじめても、絶対に家から逃げませんでした。他の家族の誰かを好きだったのか、家そのものが好きだったのかよくわかりません。でももなかは、ずっとうちにいました。
もなかはとても頭の良い猫でした。私の家では、猫は首輪だけ付けて放し飼いにするのですが、家の中や庭くらいならまだしも、庭を超えて外に出ると危険です。
庭を出てすぐ目の前に車通りの多い道路が走っており、普通の野良猫や、蛇や鳥といった動物の死骸もよく見かけます。しかしもなかは、心配いりませんでした。
なぜかって、道路を渡る前に、左右確認をするんです。人間みたいに。
もちろん車が来ていれば、通り過ぎるまで待ちます。子供の頃の私より頭が良かったかもしれません。他にも、引き戸を自分で開けたり、寝ている人の顔に手を当てて起こして餌をねだったりと、人間のような猫でした。
今でも猫をいじめたことを申し訳なく感じています
私は高校を卒業して、ひとりぐらしを始めました。そのころには、もなかはもう16~17歳だったと思います。色々な事情があって一年ほど経ったあと、私は実家に戻ることになり、久しぶりにもなかと再会しました。
もなかはとても老けていました。相変わらず私は嫌われていましたが、根気よく優しく接してやると、最後の最後には、私に少し懐いてくれたのです。
そして、私が実家に戻って半年くらい経ち、夏のとても暑い日に、もなかは天国に行きました。家の庭に、スコップで深い穴を掘って埋葬してやりました。
もっと、もなかに優しくできてあげていたらなと、今思います。今ペットを飼っている方のなかには、普段の生活のストレス等から、ふとした拍子にペットをいじめてしまう人もいらっしゃるのでは無いでしょうか?
そんなときは、ペットの顔をよく見てあげてください。ペットはあなたに抵抗できません。殴られれば殴られるまま、蹴られれば蹴られるままです。
それはしつけでもなんでもありません。本当にそれをしていいかどうか、自分の心と、良心と、ちゃんと話し合ってください。
ペットも生きています。痛みも感じます。悲しみもします。どうか、不幸な動物が増えないよう、せめて自分のペットには優しくしてあげましょう。