猫の夏の暑さ対策@氷を食べさせても健康は大丈夫?
7月に入ってからぐんぐんと気温は高くなり、すでに気温が35度以上という日も多く続いています。これだけ暑い日が続くと、夏バテになりそうですよね。
もちろん、私たちだけでなく猫も同じです。暑い日が続くことで、体調を壊したり、夏バテになったり、熱中症になることも珍しくはありません。
少しでも快適に生活できればと、猫のためにエアコンを入れたり、ひんやりマットを使ったり、新鮮な水を用意するという飼い主の方も多いのではないでしょうか?
中には、暑さ対策のために氷を猫にあげるという人もいるはずです。しかし、人間でも氷の食べ過ぎは体に良くないと言われているため、実際に猫に氷を与えて良いものなのか悩む人もいるかもしれません。
そこで今回は、猫に氷を与えても良いのかどうかをご紹介します。
猫の体温調節の方法
私たち人間は、暑いと汗をかいて体温の調節をします。しかし、猫は汗をかく汗腺が肉球にしかありません。
さらにその汗腺がある肉球も、暑いときよりも緊張している時や怖い時に多く分泌されるため、猫の暑さの対策は、「パンティング(浅くハッハッと早く呼吸をする行為)」をして舌から熱を逃したり、体を舐めて気化熱を利用して体温を下げたりします。
ですが、猫は暑くても犬ほどパンティングをおこないません。もし猫がパンティングをしていたら、それはかなり暑いという訴えです。熱中症の疑いもあるため、すぐに涼しい場所に移して様子を見るようにしましょう。
猫に氷を与えても大丈夫?
結論から言えば、猫に氷を与えても問題はありません。飲み水に2~3個ほど入れてあげて、少しでも水分を取ってもらうようにするのも良い方法です。
しかし、たくさん与えるのはNG。氷の食べ過ぎでお腹を壊してしまう恐れがあります。完全室内飼いの場合、クーラーの効いた部屋でさらに氷を食べることで、体が冷えてしまいます。猫に氷をあげるときは、猫の飼育環境によって、ほどほどにあげてみてください。
また、氷を直接猫にあげる場合、舌が氷にくっついてしまうことがあります。一度氷を水に濡らしてから与えるようにしましょう。
■猫に氷を与えるときに注意すること
- 一度にたくさんの氷を与えない
- 与えるときは舌が氷にくっつかないように注意する
- 氷を与えた後、体調に変化が無いか確認する
- 部屋が涼しいときは控える
暑さ対策は万全に
氷を猫に与えるのも暑さ対策の一つの方法ですが、小さい氷だとすぐに溶けてしまう、体調が心配と思う人もいるはずです。そこで、他にもできる暑さ対策を家庭でもしてみてください。
新鮮な水を常に用意する
猫の中には氷を好んで食べる子もいます。氷を食べていれば、水分が取れていると思うかもしれませんが、水はきちんと新鮮なものを用意してあげてください。
猫の熱中症や脱水症状を防ぐには、氷をあげるよりも、新鮮な水を適正量飲んでもらうことが一番大切なのです。猫が1日に飲む水の適正量は、60ml×猫の体重(kg)と言われ、4キロの猫であれば280mlになります。
エサを与えるときに、水も新鮮なものに変えてあげるようにしましょう。とはえい、中にはなかなか水を飲まない猫ちゃんもいるかもしれません。そんな時は、エサをウエットタイプのものにしたり、いろいろな場所に水をおいてみたり工夫してみてください。
エアコンを上手に活用しよう
猫が家の中を自由に動けるのであれば、自分で涼しい場所を求めて移動します。しかし、猫の部屋が決まっている、ゲージでお留守番をさせるというときなどは、エアコンを上手に活用しましょう。
猫がいる部屋が1階か2階でも随分と温度は異なります。2階の部屋は屋根に近いため、1階の部屋よりも温度が上がります。
上手にエアコンを使って、部屋の温度を調節してください。また、扇風機を使うという人もいるかもしれませんが、猫に扇風機を当てても涼しいとは感じないと言われています。きちんと部屋全体の温度を下げるようにしましょう。
サマーカットは慎重に
私たちも暑いと髪の毛を短くして涼しくしようと思いますよね。猫を見ていると、「あの毛皮が暑いだろうな」と思う飼い主の方も多いのではないでしょうか。
中には、サマーカットにする飼い主もいるかもしれません。しかし犬と違って、猫のサマーカットは猫の性格も含めて考慮してください。猫がグルーミングができなくなるのでストレスを溜めこんでしまうこともあります。
また反対に、毛が無くなったことに慣れずに執拗にグルーミングをしてしまう子もいるようです。特に神経質な性格の子は気を付けましょう。
まとめ
猫の暑さ対策の為、あるいは猫に水を飲んでもらいたいなどの理由で、氷をあげる人もいることでしょう。元々は水なので、氷を与えても問題はありません。
しかし、猫が好きだからとたくさん氷を与えるのは、体調を壊す原因にもつながります。猫の様子を見ながら、少量を与えるようにしてください。
また、冷凍庫から出した氷をそのまま猫に与えると、舌が氷にくっついて舌をケガする恐れがあります。水で濡らしてからあげてくださいね。もちろん、水分補充を氷だけで補うのではなく、いつでも新鮮な水が飲める準備もきちんとしておくことをお忘れなく。