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ペットホテルで安楽死されそうな猫を引き取って飼うことにした

ソマリ

私が飼っている猫の品種はソマリで、名前をシアン(性別は♂)と言います。彼はとあるペットホテルで飼われていました。

缶詰よりドライフードが好きでヨーグルトには目がなく、いつもおこぼれをもらおうと目を輝かせています。今は10歳になるおじいちゃん猫ですが、彼がまだ若かった頃に、そのペットホテルで出会いました。

私は元々猫が大好きで、動物系の専門学校に通いながらキャットショーの手伝い、そしてバイトはペットホテルと猫だらけな生活を送っていました。

体型はガリガリにやせ細っていたオスのソマリ

そのバイト先のペットホテルにいたガリガリのオスのソマリ。下痢はひどく毛はバサバサ、まるで助けを求めるかのように見る人見る人に愛想を振りまいていたのです

ペットホテル業をしながら、なんとオーナーの飼い猫は50頭を越し、3畳ほどのスペースに段差をもうけ猫がひしめき合っていました。決して良いとはいえない環境の中でも、そのソマリは際立って異色な存在でした。

当時「シーサー」と呼ばれていたその子は、人が見えると狂ったように甘え声を出します。抱っこするとベチャベチャの下痢が服につくので、スタッフ達もあまりその子に触りたがりません。

病院に連れて行くこともせず、オーナー自ら薬を飲ませるなど良くなる気配はありませんでした。

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オーナーがソマリを安楽死させようとする現場に遭遇

バイトを始めて3日目のこと、すでに私はその環境が耐えられず、辞めることを告げようと、朝の作業をしていました。すると、いつもは朝遅いオーナーが出勤していて、キャリーにそのソマリを入れています。

「シーサー病院行くんですか?」

「安楽死させてくるんや」

一瞬、意味がわかりませんでした。

聞けば、酒の席で同業者に弱っている猫がいて困っていると話をしたら、猫伝染性腹膜炎なのではないか、と言われたと。

下痢の症状は当てはまるし、仮に本当に発症していたら他の猫もうつってしまいます。

しかし、検査もせず今まで満足な治療もせず、いきなり安楽死なんて……。狭く汚いケージでストレスだらけの生活で、体を壊さない方がおかしいでしょう。

泣きそうになりながら、「その子を殺すのはやめてくれ、検査を受けさせてくれないなら私が引き取る!」。そう告げキャリーをひったくり、その足で動物病院へ行きました。

幸い猫は死に至る感染症にはなっていなかった

衰弱と脱水、栄養不良と内部寄生虫など状態は良くありませんでしたが、死に至る感染症は陰性でした。

夜、電話で辞めるむねを伝え正式にソマリを迎え入れ、名前もシアンと改名しました。後日連絡が来たのは、猫の身を案ずる内容ではなく生体代※の請求でした。

※ ペットを購入したときに、ペットショップに支払うお金です。私はシアンを引き取った際に、ペットホテルのオーナーから請求をされました。

うちに来るとすぐ、持ち前の甘えんぼうを発揮しいつでもくっついてきました。体調も一年かかってすっかり良くなり、いまでは7キロを超す巨体に^^;

去年私に赤ちゃんが産まれ、おじいちゃんは赤ちゃんをあやしたり一緒に遊んだりと大活躍です。時々、そのホテルで今でも飼われている猫達が気がかりになります。

ただ、一匹を救えただけでも、少しは良かったと自分に言い聞かせています。

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