太り気味の猫のダイエット方法@肥満のリスクも解説
豹やチーターのように、スラリとしたスタイルもカッコいいのですが、ぽってりと太った猫は本当にカワイイものです。先日1年ぶりのワクチン接種を受けに動物病院へ行ってきました。
獣医さんが触診をしながら健康状態を確認してくれるのですが、我が家の猫は若干太り気味なのだそうです。
そういえば、最近は体重を量っていませんでした。飼い主としてあるまじきことですが、もともと大柄で長毛な種類なので太って見えるだけ…と目をそらしていたことは否めません。
獣医さん曰く、胴体を両手で触って肋骨が感じられるかどうかが、太り気味のわかりやすい目安になるとのことです。確かに、我が家の猫の肋骨は、むっちりしたお肉の下にかすかに感じられる程度です。
ローカロリーのフードを与えるなど、それなりに気を付けていたのですが、コロコロした姿のかわいらしさについ油断していました。いつまでも健康でいてもらうためには、少し計画的なダイエットが必要なようです。今日は自戒の念を込めて猫のダイエットについてご紹介します。
猫の「肥満」によるリスクとは?
人間と同じように、「肥満」には様々なリスクが伴います。まずは肥満がどのような弊害を及ぼすのかを確認してみましょう。
糖尿病
糖尿病は、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が上がってしまう病気です。この状態が長期間続くと体の至るところに障害を及ぼします。
脂肪肝
脂肪肝は、肝臓に脂肪がたまり機能しなくなる病気です。食欲不振、嘔吐、下痢、黄疸などの症状があり重篤な状態になると危険です。早期発見が大切!
関節炎
体を支える関節が炎症を起こす病気です。繰り返し炎症を起こすことで、骨の変形や軟骨のすり減りを起こします。体重が重たいと、関節にかかるストレスも大きくなるので、肥満は関節炎の大きな原因のひとつとなります。
皮膚病
肥満により体が自由に曲がらなくなると、体を清潔に保つためのグルーミングができなくなり、様々な皮膚病に罹りやすくなります。他にも、呼吸困難・便秘・麻酔が効きにくいなど、肥満による弊害は多岐に渡ります。
ダイエットの目標を決めよう!
猫の理想体重を知るには、「BCS」という判定基準を用いる方法が広く使われているようです。ただし、BCSから理想体重を計算するのは少し手間が必要ですので、もし調べてみて面倒だと思われた方は、健康診断を兼ねて獣医さんに聞いてみましょう。
今の体重と理想体重の差が、ダイエットの目標になります。現在の体重もきっちり測ってもらい、体型を写真に撮りっておきましょう。長毛の子は体型の変化が写真ではなかなかわかりづらいので、肋骨を触った感触を覚えておくことも必要です。
ダイエットの計画を立てよう!
目標の体重が決まったら、ダイエットの計画を立てましょう。無理のないダイエットのペースは、1週間で体重の0.5~1.5%前後といわれています。かなり長期に渡るダイエットになりますが、急激な体重低下は猫ちゃんの負担になりますので、計画的に時間をかけて行いましょう。
体重を減らす方法は、運動などでカロリーの消費量を増やすことと、食事の量を調整して摂取カロリーを減らすことの二本立てです。
運動量を増やす方法
犬のように散歩をしない猫ちゃんの運動量を増やすには、猫の狩猟本能を利用するのが一番!猫ちゃんは丸めた紙を転がすだけでも喜んで遊んでくれますし、猫じゃらしのような、猫ちゃん専用のおもちゃもたくさんあります。
まずは2~3分程度で良いので、遊んで体を動かす習慣をつけましょう!また、猫ちゃんは登ったり降りたりする動きが好きです。キャットタワーや、猫のサイズに合わせた段差のある環境を用意してあげるのも効果的です。
ただし、猫も齢をとるとなかなか動こうとしてくれません。無理に動かそうとするのは猫ちゃんのストレスになりますので、興味を引きそうなおもちゃを根気よく探す、好物のおやつで気を引くなど、猫ちゃんが自ら動きたくなるような工夫をしましょう。
食事の量をしっかりチェック!
ダイエット中の理想カロリー摂取量は、「理想体重×35~40kcal(1日)」なのだそうです。キャットフードの袋などには、通常100gあたりのカロリーが表記されています。
ダイエット用のフードを与えていてもきちんとカロリーを計算していなければ意味がありませんので、一度しっかり計量して適切な量を覚えましょう。
急に食事の量を減らすことは、猫ちゃんにとって相当のストレスとなります。猫自身には、「ダイエットしなきゃ!」という意識はありませんので、1回の量を減らし回数を増やして与える、満腹感を得やすく作られているダイエット用のフードに変えるなど、できるだけストレスを感じさせない工夫が必要です。また、量を徐々に減らしていくのもよいでしょう。
定期的な結果チェックをしよう!
ダイエットを開始したら、1週間ごとに体重・体型のチェックをして、ダイエットが適切かどうかを確認しましょう。理想は1週間に体重の0.5~1.5%前後の減量です。多すぎても、少なすぎても適切ではありませんので、きちんとチェックしましょう。
人間のダイエットと同じように、ダイエットというものはなかなか計画通りには進みません。進捗の様子を見ながら、運動量・食事量を調整しましょう。猫ちゃんのストレス状態にも気を配ってあげてくださいね。
まとめ
ご飯が入っていないフード入れを、じっと見つめる猫ちゃんの悲しそうな顔を見ると、ついあげたくなってしまいます。でも長い目でみれば、やはり適切な体重・体型を保つことが猫ちゃんの健康につながるのです。
ダイエットの成功には、猫ちゃん自身の我慢や頑張りが必要です。そして、運動に付き合い、細かいフードの管理や定期的な体重のチェックなど、飼い主さんの手間がかかることもたくさんあります。猫ちゃんのダイエットは、猫ちゃんと飼い主さんの二人三脚なのだと思います。
今回猫のダイエットを見つめなおしたことで、決めていたはずのフードの量が、目分量で与えていたためずいぶん増えていたこと、体重も長い間測っていなかったことなど、筆者自身改めて反省させられる点がたくさんありました。我が家の猫も、今日からダイエットを始めます!