猫のかぎしっぽの原因@しっぽが曲がっている原因・理由
猫のしっぽを見ていると、いろいろな長さや形があるなと思いませんか。我が家の猫たちはみんなピンと伸びた長いしっぽです。しかし、実家にいる猫たちを見ていると、母猫は少し短く太い、茶トラは太くて長い、黒猫は細くて長いと親子でも異なります。
また、近所の猫でとてもしっぽが短い猫もいます。そんな中、よく目にするのがしっぽの先が少し曲がった猫です。鍵のような形から「かぎしっぽ」と呼ばれています。
実は日本にはこの「かぎしっぽ」の種類が多いと言われているのです。そこで今回は、猫のしっぽが曲がっているのはなぜ?かぎしっぽの原因をご紹介します。
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「かぎしっぽ」とは
「かぎしっぽ」とは、ストレートな尾ではなく、途中で曲がっていたり、クルンと丸まっていたりするしっぽのことです。しっぽは「尾椎(びつい)」と呼ばれる小さな骨が、猫では18~24個繋がっています。この尾椎があることでしっぽを振ったり曲げたりする動作ができるのです。
実は、海外にも「かぎしっぽ」の猫はいるものの、しっぽの長い純血種ではストレートがほとんどです。「かぎしっぽ」の多くは東南アジアに多く分布していると言われています。
中でも長崎には多くの「かぎしっぽ」猫が生息しているのです。その理由の一つに、昔、長崎で貿易が行われていたことが理由だと考えられています。長崎の出島は鎖国時代に日本の貿易港として有名でした。
当時、「かぎしっぽ」猫は東南アジアのジャカルタ周辺に生息していました。大変縁起のいいものとして考えられていたため、貿易船に乗って日本に入ってきたと言われています。その猫がたちの子孫が今も多く長崎に居るのです。
「かぎしっぽ」の原因
猫の「かぎしっぽ」の原因は、大きく分けて「先天的」と「後天的」の2つとされています。
先天的な理由とは
生まれ持った先天的な理由の場合、親から受け継がれる遺伝子です。親猫から受け継いだDNAによって生まれつきしっぽが曲がっている子も多いとされています。中でも長い尾を持つ猫と、短い尾を持つ猫が両親の場合、高確率で「かぎしっぽ」になるそうです。
後天的な理由はとは
後天性とは、生まれた時はストレートのしっぽなのに、成長するにしたがってしっぽに変形が見られるようになった場合のことを言います。例えば子猫のしっぽは骨が柔らかく、兄弟や親猫に踏まれて曲がってしまうこともあるのです。
また、交通事故や日常的生活のトラブル(しっぽを何かに挟んだ、しっぽを骨折した)などが原因ということもあるため、飼い猫であっても注意が必要です。今までストレートしっぽだった猫が、急に「かぎしっぽ」になっていたら、しっぽに何かしら異常がある時です。すぐに動物病院で診てもらうようにしましょう。
「かぎしっぽ」は縁起がいい?
日本では比較的多くいる「かぎしっぽ」猫。我が家にいる3匹はストレートしっぽですが、お外の猫ちゃんで「かぎしっぽ」の子をよく見かけます。また、長崎では8割の猫が「かぎしっぽ」猫とも言われています。そんな「かぎしっぽ」猫ちゃん、実は縁起がいいとされているのです。
商売繁盛のお守り
「かぎしっぽ」の名前の由来の一つに、錠前のカタチのイメージからそう呼ばれるようになったと言われています。
今では少なくなりましたが、昔、錠前は大事なお蔵の財産やお宝を守るための大切な物でした。そのため、「かぎしっぽ」は、財を成すというイメージから商売繁盛のお守りとして縁起が良いとされていたのです。
幸運を招く猫
ヨーロッパで「かぎしっぽ」猫は、幸運を招く猫と言われています。釣り針のように曲がったしっぽの先に幸運をひっかけてやってくると言う言い伝えがあるのです。
ヨーロッパでは「かぎしっぽ」猫に出会える確率は日本よりも低く、レアな猫に会えることも幸運とされているのかもしれません。また、しっぽの鍵で幸せの扉を開くという言い伝えもあります。今では日本でも、「かぎしっぽ猫=幸運を運ぶ猫」と言われるようになったのです。
まとめ
猫の性格同様、しっぽの形や長さも様々です。キュッと曲がったしっぽもまた魅力的ではないでしょうか。これもまた猫のチャームポイント。しっぽの形がどうであれ、猫の可愛さには変わりはありません。
皆さんの愛猫のしっぽも一度よく観察してみてください。もしかすると、幸運を運んでくれる「かぎしっぽ」かもしれませんよ。とは言え、どんな猫もきっと、飼い主にたくさんの癒しと笑顔を与えてくれるはずです。