猫は飼い主をどう思っている?猫と犬の違いを解説
猫は犬とは違って気ままな動物です。呼んでも来ないのに、遊んでほしいときは邪魔をする。ご飯のときはかわいい声で催促するのに、下手にかまうと猫パンチ。猫の行動がよめないと感じることもしばしばあります。
飼い主に対しても容赦ない猫に、「飼い主をなんだと思っているんだ!もうエサもやらないぞ!」と憤慨することもあるかもしれません。そもそも猫は、私たち飼い主のことをどう思っているのでしょうか?今回は猫と犬の違いから、飼い主をどう思っているのかご紹介いたします。
犬と猫ではそもそも考え方が違う
犬と猫を比べてみると、飼い主への態度が全く異なることをご存知ですか。まずは犬と猫の考え方の違いを見てみましょう。
犬と人間の関係
犬は群れで生活をする動物です。そのため、群れにはリーダーが存在し上下関係がはっきりとしています。飼い犬の場合もおなじで、飼い主家族と犬(自分)で一つの群れと認識し、家族と上下関係を結んで、自分は飼い主さんより下であると認識し服従しているのです。
中には飼い主を自分よりも下と認識してしまうワンちゃんもいますが、その場合、問題行動を起こす要因になってしまいます。
猫と人間の関係
反対に猫は犬とは違って、群れではなく単独で生活をする動物です。そのため、主従関係という考え方は猫には存在しません。猫は相手が人間であっても、他の猫にするのと同じ行動をとります。
飼い主との関わりで見せる行動は、犬のように学習されたものではなく、猫の本能によるところが多いのです。飼い主の後をついてくる、噛みつく、新聞やパソコンの邪魔をするのも、飼い主を自分と同じ仲間と思ってのことなのでしょう。
ちなみに犬は、お世話をしてくれる飼い主のことを「人間は神様だ」と思うそうですが、猫はそんな飼い主を見つけた「自分は神様だ」と思うとか。なんとなく「納得した」と思った人も多いのではないでしょうか。
猫は飼い主を何で認識しているの?
猫は視力があまりよくありません。また色の判断はできないと言われています。そのため猫は、飼い主のことを『匂い』と『音』で判断しているのです。飼い主にスリスリしてくる猫も多くいますよね。
これは飼い主に自分の匂いを付けているのです。飼い主が外出から帰ってくると、しばらく飼い猫が寄り付かないということもあります。外出先で違う匂いが付いたことで、飼い主と認識できないこともあるようです。
また猫はとても音に敏感なため、足音で飼い主かどうかを認識していると言われています。我が家の猫も、車の音で私たちの帰りを理解しているようで、家族の車が止まると玄関にお出迎えをしてくれます。
猫は飼い主をどうおもっているの?
では、猫は飼う主のことをどう思っているのでしょうか。いくつかの説があるので確認してみてください。
大きな猫と思っている
犬は飼い主を特別な存在と位置付けていますが、猫は飼い主を「嫌いではない、自分よりも大きい猫」と認識しているようです。これは、犬は犬同士と人間相手では遊び方が全く異なるのに対して、猫の場合は相手が人間であろうと猫であろうと、同じ行動をとることが分かっています。
猫は人間が自分たちより大きいことははっきりわかっているようですが、社会的行動を大きく変えた行動はしていないことからも、飼い主を「自分とは違う特別な存在」とは思っていないと言われているのです。
不器用な存在
猫は飼い主を「大きな猫」で「不器用な存在」と認識していると言われています。よく猫が鳥や虫を捕まえて、飼い主の前に持ってくると言う話を聞ききませんか?猫は自分よりも弱い立場の仲間に獲物を分け与える習性があり、飼い主にも同じことをしていると考えられます。
「飼い主」=「獲物が取れないどんくさい猫」と思っているのかも。とはいえ、獲物を運んでくれるということは「嫌い」や「敵」という概念はなく、飼い主のことを好きだからこそお世話を焼きたくなる存在なのかもしれませんね。
兄弟や母親
子猫のときから飼っている猫の場合、飼い主は母猫や兄弟猫と思っていることもあるようです。母猫にするように、手を左右に出してモミモミする行動や、兄弟猫と遊ぶのと同じように飼い主にじゃれたりしますよね。
特に小さいときから飼われている猫は、飼い主に対して母猫にするのと同じような態度を取ります。
我が家で以前飼っていた猫は、生後数日で母猫と離れて育ったため、大きくなっても母猫にするような動作を私たちにやっていました。今飼っている猫は、子ども達とは兄弟猫のような接し方をしています。ジャンプしてじゃれたり、爪は出さずに猫パンチをしたり、軽く頭をガブリとしたり…。
私にはやらないことを子どもたちにやっているので、我が家の子ども達を、猫は兄弟と思っているように感じます。
まとめ
猫は犬と違って、飼い主との上下関係は存在しません。人間も自分と同じ「大きな猫」と認識しているようです。
もちろん、実際のところは猫に聞いてみないと分かりませんが、我が家の猫を見ていると私たち飼い主のことを「飼い主」と認識している様子はないように感じます。
私は「エサをくれて、遊んでくれる人」、旦那「座布団、または昼寝専用の寝床」(なぜか旦那の膝がお気に入り)、子ども達「要領の悪い兄弟」というところでしょうか。とはいえ、猫は飼い主を癒してくれる存在には間違いなさそうです。