動物保護団体から引き取った愛猫@臆病だけれど食欲旺盛
うちの猫は青い瞳をしていて、名前をマリンといいます。1歳半の男の子。おなかが空くと「ごはーん」と鳴きます(本当に)。
食いしん坊で、もう1人の猫のご飯まで食べてしまうので、なかなか立派な体格。6か月くらいまで野良猫だったせいか、物音に敏感で大きな音がするとビクビクしてしまいます。大きな体に似合わない、臆病な子です。
彼と初めて会ったのは、動物保護団体のボランティアさんのお宅でした。そのボランティアさんは、3匹のママから生まれた15匹の野良子猫のグループを、まとめて保護したそうです。
残念ながら数匹はお星さまになってしまったそうですが、十数匹の子猫が命をつなぎそこにいました。思い出すたびに胸が締めつけられるような、小さな命が息づく命の現場です。
怯えて隠れてしまい姿を見せない子、怖いけれど興味はあってちょこんと顔を出す子、見知らぬ訪問者などお構いなしで、普段と変わらぬ様子で佇む子、たくさんいるのでそれぞれです。
太くて短いかぎしっぽが一際目立っていた愛猫
その中でひときわ体が大きく、太くて短いかぎしっぽ、広くはない部屋をおもちゃをくわえてパタパタと走り回り、和猫柄の猫たちの中で唯一シャム風の柄で異彩を放っていたのがマリンです。
幼いころに一緒に暮らしていたシャムと悲しい別れを経験していた私は、彼に縁を感じました。彼と暮らそう、幼いころにはできなかったけれど、彼を大切にしよう。それがお空にいる、あの子の供養にもなる気がしたのです。
ただ、彼を選ぶということは、ほかの子たちを選ばないということです。胸が痛みます…。
でも最初に感じた縁を信じて、彼を家に連れて帰ることにしました。あとから保護ボランティアさんに聞いたところ、その後全ての子猫に新しいおうちが見つかったそうです。
昔から家で飼っていた猫ともすぐに仲良しになった
先にうちにいた猫が寂しくないようにと彼を迎えたのですが、元々いた猫ちゃんは見知らぬ者の登場に困惑です。彼をケージの中に入れての対面でしたが、フー!シャー!と怒り狂う日が数週間続きました。
それでも、人間には分からない、猫同士に通じる何かがあるのでしょう。彼をケージから出して生活を始めてみると、意外なくらいすんなりと馴染み、くっついて眠ったり、お互いをグルーミングし合うようになるまで、長い時間はかかりませんでした。
かぎしっぽは、しあわせを引っ掛けて運んできてくれるそうです。猫のチャームポイントのひとつといったら、長くてしなやかなしっぽだと思っていました。
かぎしっぽの猫を見たのは初めてだったので、奇妙な感じがしましたが、今では、こん棒のようにピンと立った彼のかぎしっぽがとても可愛らしく思えます。毎日大きな体で私を床ドンして眠ります。重くて苦しいのですが、そんなときに私は幸せを感じます。