我が家に迷い込んできた野良猫の親子4匹@自分で世話することを約束をして飼いました
私が小学生のころ出会った猫たちの話です。私の家は古い一軒家で、家の裏には山が連なり隣の家まで100mというような田舎でした。ある朝母親に「こっちに来てごらん」と納屋の暗い場所へ案内されたのです。
するとワラを置いている場所に、小さな猫が4匹とお母さん猫が1匹いました。猫が以前から飼いたいと言っていた私は大興奮して「どうしてこんなところにいるの?」と母親に聞きました。
母は「どうやらここで子供を産んだみたいだね」と言い、ミルクをそっと置いてあげたのです。家の裏は山で、野良猫もけっこういる土地でした。こういったことは割と普通にあったようで、どこかの軒先を借りてそのまま野良猫として生きていく猫もいれば、その家に居つくこともあるそうでした。
母親にお願いをして猫たちを家で飼うことに
私は子供だったので「この家を選んできてくれたんだ!」と思い、母に懇願して世話をすることを約束して、飼うことに決まりました。
完全室内飼いではなく、庭や自分の家の敷地内で放し飼いといった感じです。それでも嬉しくて嬉しくて、早速次の日に学校の友達に自慢していました。
猫のお陰で「見に行きたい!」という友達も増えたりして、嬉しかったです。友だちたちには、「子猫のうちは騒がしくしないようにして、慣れてきたら見に来てよ」なんて言って、猫の世話をちゃんとしてることをアピールしたりしていました。
当時は猫缶なんて高級でして、猫にあげる餌といえば魚やごはんばかりです。子猫たちはまだお母さんのおっぱいを飲んでいたので、お母さん猫がお腹が空かないように、距離を置きながらごはんをあげたりしました。
猫はアメリカンショートヘアーのような雑種でとてもかわいかった
お母さん猫は雑種でしたが、アメリカンショートヘアのような見た目です。赤ちゃん猫はオスが1匹、メスが3匹で、すべて雑種でしたが、茶トラの子、白と黒の模様の子、アメリカンショートヘア風の子が2匹で。
茶トラの子がチャチャ、白黒の子がミーナ、アメショ風の二匹はキキとララと名付けました。
チャチャはオスなのでヤンチャで瞬間移動してるんじゃないかという位ここにいたと思えばちがう場所にいてビックリしました。ミーナは女の子らしくてのんびり屋で、よく縁側でゴロゴロしていました。
キキとララは仲良しで二人でよくじゃれていました。皆シーチキンが大好きで、奪い合うように食べていたのが思い出深いです。
お母さん猫はお医者さんに連れていったところ7歳くらいと言われ、子供を産んだから弱っていたらしく1年後にフラッとどこかに行き、そのまま帰ってきませんでした。
お医者さんや母によれば「死ぬ場所をさがしてそのまま亡くなったんだろう」とのことで、私はとても悲しかったです。
でもお母さん猫は小猫たちが大きくなるまで一生懸命お乳をあげていたし、最後まで立派に子猫たちのお母さんを立派にしていました。
子猫が大きくなるまで自分で世話をすることができた
私は残された子猫たちをきちんと育てようと心に決め、今でもずっとお世話をしていました。
私ももういい大人なので、子猫たちは無事大きくなり私が社会人になるころにはおじいさんおばあさんでした。それから数年して1匹、また1匹と看取りました。
今は実家暮らしではないので猫や動物は飼っていませんが、子供が出来て生活にもゆとりができたら、また猫を飼いたいと思います。
別れはとても悲しいですし身を裂かれるような思いもします。でも、やはりとても大切な存在にもなります。猫を飼いたい方がいれば、覚悟をもって、かけがえのない家族の一員として最後まで一緒にいてあげてくださいね。