愛猫に長生きしてもらうために自宅で出来る健康チェック
猫は体に不調があっても、それを言葉で伝えることができません。また、猫は我慢強い動物で、痛みや不調を表に出さずに隠すとも言われています。
だからこそ、私たち飼い主が愛猫のちょっとした変化にいち早く気が付き、対応してあげることが大切です。そこで今回は、愛猫に長生きしてもらうために、自宅で出来る健康チェックをご紹介いたします。
体の変化を確認してみよう
まずは、一番チェックがしやすい猫の見た目をチェックしてみましょう。
背中
背中は一番触りやすい部分です。首筋から背中にかけて、ゆっくり優しく撫ぜます。
■チェックポイント
- 1.毛の感触がいつもと違う
- 2.毛が薄い部分がある
- 3.急に痩せた
- 4.触ると嫌がる・痛がる
猫は体調が悪いと、毛づくろいができなくなって毛の艶が悪くなります。急に毛の様子が以前と違うと感じたら要注意です。
また、触ると嫌がったり痛がったりするときは、背骨に異常がある可能性があるため、早めに病院を受診してください。
胸・お腹
次に胸、お腹をチェックしてみましょう。猫を立たせた状態で、胸からお腹にかけてやさしく触ります。
■チェックポイント
- 1.しこりや腫れがある
- 2.触ると鳴いて嫌がる
- 3.心拍が早い
お腹のしこりや腫れは、さまざまな病気が考えられます。素人では病気の判断が難しいため、病院で詳しく診てもらうようにしてください。
また、猫の心拍は正常時で1分間に100~160拍です。お腹を触って心拍数を計り、これよりも早い場合は心臓に原因がある可能性も考えられます。
しっぽ・足
しっぽは手で包みこみ、優しく根元から先までを滑らせます。足はそれぞれ、付け根から足先まで軽く握るように触ってください。
■チェックポイント
- 1.変形している
- 2.脱毛している
- 3.しこりや腫れがある
しっぽがいつもと違って曲がっているというときは、骨折やケガをしていることがあります。
また、しこりや腫れがあるときはリンパ腫やがんの可能性もあるため、早めに受診するようにしましょう。
目
猫の目を正面から見て、いつもと様子が違っていたら要注意です。
■チェックポイント
- 1.しこりや腫れがある目がトロンとしている
- 2.眩しそうにしている
- 3.濁っている
- 4.目やにが大量に出る
- 5.目が充血している
目に輝きがないときは体調が悪い可能性があります。いつもと明らかに目の様子がおかしいと思ったら、早めに受診してください。
耳の中
猫の耳の中は気が付きにくい場所です。異常が見られないか、定期的に耳を確認するようにしましょう。
■チェックポイント
- 1.目が充血している耳垢がたくさんついている
- 2.黄色い膿のようなものがある
- 3.ニオイがある
猫が頻繁に耳を掻いていたり、何かに耳を擦りつけるような行動を何度もする時は、耳の中に異常が見られる可能性があります。
猫の行動もチェックしてみよう
猫の体のチェックだけでなく、日頃の行動のチェックもしてみてください。
最近までやっていたことに興味を示さない、できなくなったというときは、体に変化があるサインです。
■チェックするポイント
- 1.ニオイがあるニオイがある起きた時の行動がいつもと違う
- 2.毛づくろいをしなくなった、または同じ場所を何度も舐めている
- 3.好きなおもちゃに興味を示さない
- 4.高い場所に登らない、歩き方がおかしい
- 5.寝ているときに呼吸が粗い、息苦しそう
- 6.水の飲む量が急に増えた
- 7.食欲がない
猫は大体、毎日決まった時間に同じような行動をします。
明らかにいつもと違う、急に食欲や水の飲む量が違う、動き方がぎこちないというときなどは、早めに病院で診察をしてもらうようにしましょう。
排泄物は健康のバロメーター
猫の健康バロメーターになるのが、毎日の排泄物です。多くの猫が、ある程度決まった時間にウンチやおしっこをしているのではないでしょうか。我が家の猫を見ていても、トイレに入る時間や回数、トイレのときの姿勢もだいたい決まっています。
用を足す位置や、ウンチの回数、おしっこの色なども猫の健康管理のために大切な情報となるので、きちんと毎回確認しておきましょう。
■チェックポイント
- 1.おしっこの量
- 2.おしっこの色、におい
- 3.ウンチが3日以上出ていない
- 4.下痢
健康な猫は、スコップにベタッと付かない硬さの茶色いウンチをします。フードを変えると多少ウンチの色も変わりますが、同じフードを食べているのに色が違うというときは要注意です。
また、おしっこの色が濃い、ニオイがきついというときも膀胱炎や尿結石症の疑いも考えられます。
【参考】猫の尿路結石の予防にカナガンキャットフードがおすすめな理由
まとめ
長年、愛猫と生活をしているとちょっとした猫の変化にも気が付くものです。猫は言葉をはなせないため、体調が悪くなっても訴えることができません。
また、気が付いた時には手遅れだったなんてことにならないためにも、日頃から猫の様子や生活習慣を観察してみてください。もし気になることがあれば、念のため病院で診てもらうことも大切です。
「もっと早く受診していればよかった」とならないためにも、何か気になることがあれば早めに専門家に相談してみてください。