猫のお腹をブラッシングする方法@嫌がる猫への対処方法
猫にとって、飼い主さんによるブラッシングはとても大切なものです。特に、ブラッシングによって余分な抜け毛を除去することは、毛球症のリスクを減らすため、愛猫の健康維持のために欠かせません。
さらに、ブラッシングをする時間は猫ちゃんと飼い主さんの大切なコミュニケーションの時間でもあります。
我が家の猫は、実は大のブラッシング嫌いでした。フワフワの中長毛ですのでブラッシングは絶対必要です。子猫の頃から慣れさせようと、あの手この手を尽くしたのですが、いつもするどい歯で齧られて泣く泣く根負けしていました。
そんな飼猫がブラッシング好きになったのは、猫の成長と共に細くとがっていた牙が若干丸くなったおかげです。
噛みつかれても以前のようにひどいケガをすることが減り、痛みをガマンすればなんとかブラッシングを続けることができるようになると、なんと、当のにゃんこ自身もブラッシングの気持ちよさが分かってきたらしく、今では催促するまでになったのです。
しかし、約1年かけてブラッシング好きになった飼猫も、どうしてもお腹だけは許してくれません。毛足の長い猫の場合、毛玉ができやすい箇所はお腹側に集中しているので、何としてでもお腹ブラッシングをしてあげたいのです。
そこで、お腹のブラッシングを好きになってくれる方法を調査しましたので、こちらの記事ではそれらの内容についてご紹介します。
ブラッシング嫌いの原因を探る
先に記したとおり、ブラッシングは病気の予防やコミュニケーション不足によるストレス解消など、健康維持のために大切なものです。それと同時に、猫にとってもマッサージの効果や、飼い主さんにかまってもう楽しみもあり、多くの場合好ましいもののはずです。
嫌いな理由を探し、取り除くことで、まずブラッシングの気持ちよさに気付いてもらいましょう。
■猫がブラッシングが嫌いな理由
- そもそも人に触られるのが嫌い
- ブラシが怖い
- 過去にブラッシングで痛い思いをしたことがある
- じっとしているのが苦痛
我が家のにゃんこの場合、子猫の頃から飼っているので触られることに抵抗はなかったのですが、「超」が付くほどの臆病者です。そのため、とにかく見慣れないものは何でも怖いです。そんな怖いものでガリガリされるのが恐ろしくてしかたなかったのだと思います。
まず、人に触られることに馴れていない子は、時間を掛けて不安を取り除くことが先決です。人になれることはブラッシングだけではなく、爪切や病気のときの治療、スキンシップなど、一緒に暮らしてゆく上で必要不可欠なことです。
「人に触られても大丈夫なんだ」ということを学習してもらいましょう。ブラシが怖い子も、過去に嫌な経験をした場合も同じです。「飼い主さんがすることだったら安心」という基本的な信頼関係ができれば、多くの事柄がやりやすくなります。ただし、猫ちゃんは本来用心深い性質です。焦らず根気よく、時間を掛けて猫ちゃんの信頼を獲得してください。
じっとしているのが苦手な子の場合は、毛の状態に合わせた適切なブラッシングを、短時間で行うブラッシングのテクニックをマスターすることも大切です。
猫の好みのブラシを選ぼう
ブラッシング用のブラシは、短毛用・長毛用など、用途に合わせて種類があります。それぞれ使い勝手や、使用感が違いますので、猫ちゃんの好みのものを探してあげてください。
【スリッカーブラシ】…細い針金がたくさんついているもので、毛の流れを整えたり、余分な抜け毛をからめとることができます
【ラバーブラシ】…ゴム製なので皮膚を傷つけることがなく安心して使えます。ブラッシングで浮き出た毛をごっそりからめとることができ、マッサージ効果もあります。短毛種向きです。
【コーム】…金属制のクシで、粗目と細目、半分ずつ両方が付いているものがあります。絡まった毛を解きほぐしたり、毛の流れを整えます。長毛種向きです。
【その他】…毛のツヤを出す獣毛のブラシ、スリッカーブラシより針金が太く先を丸く加工したピンブラシ、短時間でごっそり毛が取れるように工夫されたものなど、他にもいろいろな種類があります。
ブラッシングのテクニック!
気持ちの良いブラッシングは毛の流れに沿って行うことが肝心です。上手なブラッシングができれば猫ちゃんもうっとり!猫の毛の向きはおおむね以下のようになっています。
■猫の毛の向き(この向きにブラッシングしよう)
- 背中側…頭→背中→しっぽ
- お腹側…あごの下→胸・脇腹→お腹
- 顔…鼻を中心に外側に向かって
まずは触られるのが好きなところから始めてみましょう。怖がる子にはブラシが見えないように手で撫でながら、気持ちよさそうにしはじめたら手をブラシに変えて、こっそりブラッシングします。
「あれ?なんだか違う」と気付かれたらブラシを隠し、また気持ちよさそうにしはじめたらブラシに変えて、ブラッシングの感覚を知ってもらいます。使用したブラシが猫ちゃんに合っていれば、その内気付いても嫌がらなくなってきます。
そして、「これも悪くないな」と思い始めたらしめたモノ!少しずつ範囲を広げて、ブラッシングの気持ち良さを堪能させてください。
ですが、お腹部分は特にデリケートな場所ですので、慣れた猫ちゃんでもなかなかブラッシングさせてくれません。激しく抵抗されるようでしたら、まずはブラシではなく、手でマッサージするように触ってみましょう。
最初は触るだけでも難しいかもしれませんが、時間を掛けて頭や背中を撫でるついでにお腹も優しく撫でる習慣をつけましょう。手で触られることに十分慣れたころに、こっそりブラッシングをはじめればOKです。
始めは短時間で済ませ、嫌がるようでしたらいったん止めて、時間を空けて再チャレンジすることをおすすめします。
まとめ
我が家のにゃんこも、ただいまお腹のこっそりブラッシングに挑戦中です。撫でられるのが大好きなあごの下から胸、そしてさりげなくお腹をマッサージしながら、気持ちよさそうに目を閉じたスキをねらって、さりげなくコームで梳かします。
始めて2週間ほどになりますが、じっとしている時間が少しずつ長くなってきました。まだしばらく時間がかかりそうですが、好きになってもらうまで根気よく繰り返していきます。