猫は人間の言葉をどれだけ理解してるの?実はこんなに分かっている
猫を飼っていると、「うちの子、人間の言葉がわかるみたい」という場面に出会うことがありませんか。話しかけると返事をしたり、「◯◯してね」と伝えるとその行動をしたりすることがよくあります。
今年の夏には人間の言葉を理解して文字が書ける猫のアニメ、『ルドルフとイッパイアッテナ』という映画が上映されました。かわいいルドルフと、ボス猫のイッパイアッテナの冒険にドキドキしたという人も多くいたはずです。
では実際に猫は『イッパイアッテナ』のように、人間の言葉を理解しているのでしょうか?そこで今回は、猫は人間の言葉をどれだけ理解しているのかを調べてみました。
人間の言葉の細かい意味までは理解できない
猫を飼っている人の多くが、「猫は人間の言葉を理解している」と認識しているようです。では、猫はどこまで人間の言葉を理解できるのでしょうか。実は猫は人間の言葉を理解しているというよりは、『音』を認識しているのです。
そのため、細かい言葉の意味までは理解ができないと言われています。例えば、猫の名前。毎日猫に向かって名前を呼んでいると、猫も「この音は自分が呼ばれている合図」と理解するようになります。
ご飯のときに「ごはんだよ」と言ってあげていると、「ごはんだよ」=「ごはん」と結びつくのです。
我が家の猫も名前を呼ぶと「ニャー」と鳴いて走ってよって来るし、「ごはん食べるよ」と言うと嬉しそうに付いてきます。猫は私たちの会話や長い言葉は理解することはできませんが、毎日使う短い単語であれば『音』として理解するのです。
猫は人間でいう2歳半程度の知識がある
猫は犬とは違って芸をすることはほとんどなく、マイペースな生き物です。猫と犬を比べると犬の方が知能指数高いように思いますが、実は猫も犬もそれほど大差はなく、だいたい1歳半~2歳半の知能があると言われています。
2歳前後の知識と言えば、自分が見たり体験したりすることから考え、誰かが教えなくても新しいことができるようになる年齢です。例えば、「飼い主がドアを開ける様子を毎日見て、自分で考えて開けられるようになる」「エサが入っている場所を覚える」「名前を呼ばれて返事をする」など。
我が家の猫は家族がお風呂に入るとお風呂のドアの前で待っているのですが、毎日ドアノブの開閉を見ているうちに開け方を覚えてしまいました。ジャンプしてドアノブに手をかけて開けるようになったのです。
人間の子どもも2歳になると、簡単な単語や自分の名前を理解することができるようになります。そう考えると「猫は人間の2歳児と同レベル」という点も納得です。
飼い主とのコミュニケーションは大切
猫はアニメに出てくる『イッパイアッテナ』のように、人間の会話を理解して文字を書くということはできません。しかし飼い主とのコミュニケーションを増やすことで、ある程度の言葉の意味は理解することができます。
そのため猫に少しでも多くの言葉を理解してほしいと思ったら、猫にたくさん話しかけてあげてください。「ごはんだよ」と言ってエサを与える、「かわいいね」と言いながら撫でてあげる、「もう寝るよ」と言いながらベッドに入るなどです。
猫は私たち飼い主の言葉の『音』と「撫でる」「エサを与える」など、それをもたらす『結果』から人間の言葉を学習しています。猫とコミュニケーションをいっぱい取ることで、もっと飼い主の言葉を理解してくれるかもしれません。
猫に言葉を覚えてもらいたいなら『フレーズ』、『イントネーション』、『声の大きさ』、『トーン』を統一すると効果があるようです。
我が家の猫の場合
我が家の猫は保護された猫ですが、保護した当初から人懐っこい猫でした。そのためか、人間の言葉もよく理解しているように感じます。飼い始めて1ヵ月もしないうちに自分の名前を覚えてくれました。
さらに、「ごはん」「おいで」「寝るよ」という短い単語はすぐに理解するようになったのです。またこれは飼い主の欲目かもしれませんが、夕方のご飯の時間前になると「ごはーん」と鳴くのです。
「ご飯が欲しいの?」と聞くと、「ごはーん」と鳴くので、なんとなく猫と会話をしているような気分になります。夜は電気を消して「寝るよ」と言うと、「ニャー」と言いながら布団の中に入ってくるのです。私たち飼い主が話すトーンと口調で、言葉を認識しているのかもしれません。
まとめ
猫は人間の言葉を『音』として認識しています。そのため人の会話の内容や、長い文章などは理解することができません。しかし猫の名前や毎日使う単語などは、理解しているのです。
とは言え、全ての猫が同じように人間の言葉を理解しているとは言えません。中には全く名前を呼んでも来ない猫ちゃんもいるはずです。現在実家に居る猫は、野良猫生活も半年以上あったためか未だに名前を呼んでも知らん顔されることがよくあります。
反対に初めて飼った猫は、子猫から飼育していたのでかなり私たち飼い主の言葉を理解していたように感じました。
「いまいち言葉を理解しているのか分からない」というときは、飼い主が根気よく言葉をかけてあげてみてください。猫とのコミュニケーションを取ることで、きっと言葉以外にも絆が深くなるはずですよ。