子猫同士のグルーミング@かわいいけど毛玉ケアは忘れずに
猫はとってもきれい好き。毎日のグルーミングを欠かしません。グルーミングとは毛づくろいのこと。セルフグルーミングはもちろん、多頭飼いの場合は他の猫を舐めてあげたりもするのです。
グルーミングは全身隅々、爪の間やお尻まで時間をかけて念入りに行われます。犬と比べて、猫の匂いがほとんど無臭なのも、グルーミング効果なのでしょうね。
猫がグルーミングをする理由と効果をあげてみると、次のようになります。
- 被毛を清潔に保つため。匂いを消すため
- 体温調節、血行促進、新陳代謝を促す。全身に刺激を与えている
- 気持ちを落ち着かせリラックスする
我が家の姉妹猫ウーちゃん&ラーちゃんも生後二ヶ月頃からお互いを舐めるようになりました。もともと性格が正反対の子猫たちでしたが、グルーミングに関してはことさら性格の違いが現れます。
姉妹でも性格は正反対
ウーはおとなしくて依存型。いつもラーを頼りにしていて、あとをついていくタイプです。ラーは好奇心旺盛でお世話好き。
ラーはウーより2日早く我が家にやってきたので、泣き虫ウーに寄り添って励まして、トイレの場所や猫ドアのくぐり方などもウーに教えてくれました。体格的にはウーよりだいぶ小さいのですが、とても頼りになる子です。
トイレの使い方もウーはおおざっぱでウンチに砂もかけません。一方きれい好きのラーは念入りに時間をかけて埋めます。しまいにはウーのウンチまで几帳面に埋めるようになりました。砂をかけていないことが大変気に入らないようでした。
「やってあげてるの!」半端ない使命感
そんなラーがグルーミングを始めたら…もう一日中なのです。自分の毛づくろい、ウーの毛づくろい、また自分…という具合にとにかく舐め続けました。ウーを舐めてあげる時のラーはとても満足げな様子で恍惚の表情。特に耳を重点的に吸います。
最初はウーも気持ちよさそうに甘えていたのですが、ラーの毛づくろいは念入りであまりにも長く…しつこ過ぎたのです。
なめ魔に困惑する家族
毎日毎日舐められ続け、ウーに疲れが見えてきました。ウーはとても我慢強い子なのですが、いくらなんでもラーの毛づくろいはやり過ぎでした。
夜中就寝してからも「ぢゅうう~…ぢゅうう~…ぢゅうう~…」と耳を吸う音が聞こえてくるのです。舐められ過ぎていつもグッショリ濡れているウーの耳。夫も私も見るたびにそっと拭いてやっていましたが、すぐにラーが来てまた吸い始めます。
初めは子猫たちの毛づくろいしあいっこを微笑ましいなぁ…と眺めていたのですが、だんだんうつろな目で耐えるウーが気の毒で心配になってきました。「ウーちゃんが鬱になっちゃったらどうしよう…」と困惑する私たち。
とうとう見かねた夫が、ウーの耳をカバーするように手でガードしてみたのです。すると迷わず夫の手を舐め始めたラー。かなり時間をかけて舐めたあと、私のところにやってきました。「お待たせ!全員やってあげるから心配しないで!!」といわんばかりの使命感たっぷりな顔つきでした。
こうしてラーは我が家で「なめ魔」と呼ばれるように。ウーの負担を減らすため、夫も私もラーの好意をなるべく拒まないようにしました。生後二ヶ月の子猫が並々ならぬ熱心さで舐めてくれる様子はとても可愛らしいのですが、しつこ過ぎてみんなからちょっと迷惑がられてしまったラーでした。
毛玉ケアは大切
猫は日々毛づくろいをするため、どうしても毛を飲み込んでしまいます。毛玉を吐くこともあるし、吐けずに胃に溜まると体調不良にもつながるでしょう。我が家では定期的に毛玉ケア用のキャットフードを与えて、毛玉を便と一緒に出させています。
毛玉ケア用のフードは数日間それだけを食べさせます。普段のフードに毛玉ケア用フードを少量を混ぜても効果は少ないので要注意です。愛猫が吐きたそうにしていたら、おなかをそっとマッサージしてあげるのもいいでしょう。
あとブラッシングでマメに抜け毛を取り除くことも大事です。特にセルフグルーミングで手入れしにくい後頭部から首の後ろにかけて重点的にブラッシングしてあげると猫も気持ちよさそうにしています。足の付け根などはリンパの刺激にもなるので、丁寧にやってあげましょう。
まとめ
ラーがなめ魔だった期間は一年弱くらいです。当時はそういう性格の子でずっと続くのだろうと思っていたのですが、成長していくうちにグルーミングのやり過ぎはおさまりました。
動物愛護団体の人と話していたら、「子猫の吸いあいは止められない」とおっしゃっていたので、ラーのような子猫も結構いるのかもしれません。
多かれ少なかれ、猫はみんな毛づくろいしますので、毛玉ケアは忘れずに。ポイントは次の2つです。
- なるべく飲み込ませないよう、毎日ブラッシングして抜け毛を取り除く
- 飲み込んだ毛玉対策に毛玉ケア用のフードを与える
毛の生え代わりの時期には大量に抜けますから、特に気をつけてあげましょう。