野良猫を保護した後にやるべきこと@子猫を保護した体験談
今年の夏、我が家では4匹の子猫と母猫(ミケ)を保護しました。
きっかけは、母猫が1年ほど前から義実家に遊びに来るようになり、義母が餌をやってしまったことです。餌をやるからには保護して避妊をしなければ増えてしまいます。
とは言え、相手は警戒心が強い野良猫。そうこうしているうちに、三毛猫のお腹が大きくなり妊娠してしまったのです。こうなったら子猫を産んでから、子猫と一緒に保護するしかありません。
そこで今回は実際に保護してみて、人に慣れていない野良猫を保護する方法をご紹介いたします。
猫の警戒心を和らげる
野良猫であっても性格は様々です。人間に慣れている野良猫であれば、簡単に保護できますが、警戒心が強い子は簡単に保護することはできません。
そこで、少しでも猫の警戒心を和らげるようにしてみてください。餌を与えて「食べ物を貰える人」と認識させてみるのも良い方法です。餌を置いて、少し離れたところから様子を見るようにします。
これを何日かおこない、少し警戒心が緩んだら猫との距離を少し縮めましょう。ただし、餌を与えるときは置き餌はせずに、きちんと残ったエサはキレイに持ちかえるようにしてください。一番良いのは、自分の家の敷地で餌をあげて慣れてもらうことです。敷地内であれば保護もしやすくなります。
猫を保護するときに必要な物
人に慣れていない猫を捕まえるためには、きちんと必要なものを準備することも大切です。野良猫であれば病気を持っていたり、ノミやダニなどが付いていたりすることもあります。まずは、保護するときに必要なものを確認してみてください。
■猫を保護するときに必要なもの
- 捕獲機または、猫を入れるキャリー
- 軍手
- 長そで、長ズボン
- 猫の餌
- バスタオルや毛布
懐いていない野良猫の保護は、捕獲機が一番確実に捕まえることができます。ただし、捕獲機は自腹で購入するとそれなりの値段がするのと、今後の使用頻度を考えると購入するかどうか迷うところです。
そんな時は、動物病院や市町村、動物保護団体などで捕獲機の貸し出しをしているかどうか聞いてみるのも方法です。また、レンタルもあるので調べてみてください。ある程度猫が懐いている場合などは、キャリーを使って保護することもできます。
また、保護するときは猫にひっかかれたり、かぶられたりすることもあります。必ず長そで長ズボン、軍手を付けてください。
猫の餌は、その猫がお気に入りのものを用意しましょう。匂いが強いウエットタイプのものがおすすめです。バスタオルや毛布は、保護した後に捕獲機やキャリーの目隠しに使います。猫が興奮していることもあるため、少しでも落ち着くように被せてあげてください。
野良猫を保護する前に
野良猫を見て「かわいそうだから保護したい」と思うことがあるかもしれません。猫を保護することで、不幸になる子を1匹でも少なくなるのは確かです。
しかし、軽い気持ちで保護してしまうと困ってしまうこともあります。まずは野良猫を保護する前に次のことを考えましょう。
本当に保護が必要な猫かどうか
野良猫の中には、地域猫として世話をしてもらっている猫もいます。また、野良猫と思っていたら飼い猫だったということも…。
保護する前に、本当に保護が必要な猫かどうかを確認することも大切です。
最後まできちんと責任をもてるかどうか
保護した後のことも考えてみてください。保護したら終わりではありません。きちんと生涯飼育できるのかどうか、家族の反対がないかどうかなども考慮する必要があります。
時には猫を数匹保護することもあるかもしれません。きちんと猫の将来も考えて保護するようにしてください。飼えないのであれば、里親を探すことも大切です。
費用や保護スペースも考える
猫は犬よりも費用がかからないとはいえ、やはり飼育費用はかかります。
さらに、保護した猫を飼う場所もきちんとあるかどうかも重要です。特に先住猫が居る場合、いきなり同じ空間で飼育することはできません。病気や相性などもあるため、一時的に隔離するスペースを設ける必要があります。
私が実際に保護した方法
今年7月、4匹の子猫と母猫を保護しました。母猫は以前から義実家に遊びに来て、餌をもらっていたものの、決して触らせてくれることはなく、人間とある程度距離を置いていた猫でした。
保護する時期が遅れてしまい、妊娠、出産。義実家の敷地内ではなく別の場所で出産したため、どこで子育てしているのか分からない状態でした。そこで、餌をあげて慣らしながら、子猫を連れてくるのを待つことに。
出産後2か月した頃、餌をあげていた義母に「ついて来い」と言わんばかりに子猫が居る場所を教えてくれた母猫。それからしばらくして、4匹中2匹の子猫を連れて義実家に遊びに来るようになりました。子猫が居る場所は近所の倉庫の2階。
とはいえ、ボロボロのはしごが1本かかっていて2階も人が乗れるほどの強度があるとは言えません。そこで、先に下に降りられない子猫2匹を保護することにしました。
■猫を保護した時に使用した物
- 上が開くキャリー(子猫2匹)
- 大きめの横に扉が開くキャリー(母猫、子猫2匹)
- 猫の餌
- 長そで、軍手着用
- 洗濯ネット(今回は使用しませんでした)
- バスタオル
蔵の上にいた子猫の保護した方法
1.上が開くキャリーの中に、端の方に餌を入れる。
2.2階の入り口付近にキャリーを置く
3.キャリーに手が届いて、人の姿が見えないような位置で待機
4.猫がキャリーの中の餌を食べに入ったところ蓋をする
5.そのまま病院へ
2人で、 1人は少し離れたところから猫がキャリーに入ったかどうかを見て、もう一人がキャリーの扉を閉めるようにしました。
遊びに来る母猫と子猫の保護
1.大きめのキャリーの一番奥に餌を入れる(1週間以上この状態を続けて、キャリーに慣らす)
2.扉が手に届く程度の位置まで来ても猫が逃げなくなるまで慣らす
3.親子みんなが入ったら、扉を閉めて保護
4.次の日一番で病院へ
親猫は避妊手術をしたかったため、あらかじめ動物病院で手術日を決めていました。保護するまでには、念入りに準備をして何度もシミュレーションもおこないます。
まとめ
猫を保護するためには、事前にきちんと準備をすることが大切です。行き当たりばったりで保護してしまうと、「こんなはずではなかった」ということになってしまいます。
猫を保護後する前に、保護した後のこともきちんと考えてみてください。また、保護するときはケガをしないように気を付けることも大切です。もし猫を保護しようと思ったら、最期まで猫の幸せを考えてあげてくださいね。
【参考】生後1カ月以下の子猫を保護したときの育て方@ミルクの与え方や排泄時のポイント