猫を火傷させてしまったときの体験談@コンロの火で前足が
我が家のオス猫のキノコ(雑種)は、煮干しに目が無い元気坊主です。5歳になるのにとっても甘えん坊で、私が家事をしているときにもずっとくっついてまわります。
でもその日は、甘えん坊であることがアダになってしまったのでした。
私が夕食の準備でお鍋を火にかけていると、ずっと私の足にくっついていたキノコが、いいにおいがしたのか、シンクに上がってきました。
「ダメだよ」と降ろそうとすると、スルッと私の手をすりぬけ、コンロのほうへ行ってしまいました。そのとき、勢いがついて、火にかけているお鍋に両方の前足をついてしまったのです。
「ぎゃるん!」とすごい声をたて、逃げるように下に降りてリビングのほうへ走っていきました。急いで追いかけて抱き上げ、前足を見ると、肉球が赤くなっていたのです。
タクシーでそのまま動物病院へ直行
台所のシンクはもう怖いので、抱いたまま走って洗面所に行き、前足にしばらく水をかけて冷やしてから、身支度をしてかかりつけの獣医さんにタクシーで直行。
すると、もう診療時間が終わっていてシャッターが降りていたのです。すっかり気が動転していて、時間を気にする余裕も無かったのでした。
泣きそうな気持ちになって途方にくれていると、タクシーの運転手さんが、「まだ開いている動物病院を知ってますよ。行ってみますか?」と声をかけてくださったのです。
「ありがとうございます。お願いします!」とお礼を言い、その動物病院へタクシーを走らせてもらいました。なんでも、運転手さんも猫を飼っていて、タクシーを走らせるときに無意識に動物病院が目に入ってくるというのです。それでその動物病院をご存知だったのでした。
10分ほどして、隣の区の動物病院に到着し、やっと診てもらうことができました。獣医さんによると、火傷の程度はたいしたことはないということでしたが、治療が翌日になっていたらもっと痛みがひどくなっていたかも知れない、とのことで、あの運転手さんに感謝です。
キッチンの入り口に侵入防止の柵を付けました
その日以来、私がキッチンに立っても足にくっついては来ますが、シンクに上がってくることは無くなりました。でも万が一のことを考えて、キッチンの入り口に柵をつけ、火を使うときは猫が入れないように柵を閉めています。
柵の向こうで寂しそうにニャァニャァ鳴いていますが、心を鬼にして入れないようにしています。甘えてくるキノコが可愛くて、今までつい容認してしまっていましたが、最初からこうしていれば火傷を負わすこともなかったのにな、と反省しています。
これからは、甘えさせるときは目一杯甘えさせ、危険と思われるときはかわいそうでも近づけさせないというように、メリハリをつけた接し方でキノコとつき合っていきます。
火傷をさせてやっと気づきましたが、それがペットへの本当の愛情なのですよね。