猫の毛並みで健康チェック!毛並みを良くする方法
私たち人間も髪質が人それぞれ違うのと同じで、猫の毛質も個体によって異なります。暇さえあればグルーミングをしている猫。実は猫の毛並みは食事や生活環境、年齢によっても大きく異なることをご存知ですか?
若くて健康な猫ほど毛並みも良く、老猫になるほどパサパサとした毛並みへと変わっていきます。さらに猫の毛並みは健康のバロメーターの役目もあり、「最近毛並みが良くないな」と思ったら体調が悪いサインです。
そこで今回は猫の毛並みから分かる健康チェックと、日頃から私たち飼い主ができる毛並みを良くする方法をご紹介します。
猫の毛並みが悪くなる原因
猫はキレイ好きな動物なため、健康であれば自分でグルーミングをして毛並みを整えます。しかし明らかにボサボサの毛や割れ目ができているというときは、何かしらの原因があるときです。そこでまずは、猫の毛並みが悪くなる原因を確認してみましょう。
1.グルーミングができていない
グルーミングがきちんとできている猫は、毛並みもキレイなはずです。しかし急に毛並みが悪くなったというときは、グルーミングができない状態であると考えられます。口の中に何か異常があると猫はグルーミングができません。
口臭や口内炎など、口の中が健康かどうかもチェックしてみてください。
2.必要な栄養が足りていない
日頃の食事でも猫の毛並みは変わります。必要な栄養が取れていないと毛割れをおこしたり、毛並みがバサバサになったりするのです。野良猫の毛並みが悪いのは、必要な栄養が取れていないことが多いと言われています。
「最近毛並みが悪いな」と思ったら、エサを見直してみてください。我が家の猫も、市販のキャットフードから『カナガンキャットフード』に変えたら毛並みが驚くほど変わりました。
【参考】カナガンキャットフードの口コミ@愛猫に食べさせた感想
3.乾燥している
猫の毛がパサついている、ボサボサしているというときは乾燥が原因かもしれません。人間の髪の毛も乾燥すると艶が無くなりフケが目立つのと同じで、猫も毛が乾燥することで毛質が落ちます。そんなときは部屋を加湿して、こまめにブラッシングをしてあげてください。
4.老化
高齢の猫は若い猫に比べると、毛の質が悪くなります。だんだんとグルーミングをする時間が短くなる、栄養の吸収が悪くなるからです。少しでも毛並みを良くするために、「年齢に合ったエサを与える」「飼い主がブラッシングをする」ことを心がけてみてください。
5.内臓疾患
猫の毛並みから健康チェックができます。特に内臓疾患にかかっている猫ちゃんは、必要な栄養が摂取できず毛並みが悪くなります。急に毛並みが悪くなった、食欲や元気もないなど、いつもと違うと感じたら早めに病院に受診してください。
並みが悪くなったときに考えられる病気
食事や環境、高齢で毛並みが変わるのは少しずつ変化しますが、急に毛並みが変わった場合は何らかの病気の可能性があります。考えられる病気には、次のようなものがあるので確認してみてください。
慢性腎不全
慢性腎不全はウィルス感染や細菌症など、さまざまな原因から腎臓の機能に障害がおきる病気です。毛艶がなくなり、毛が抜け落ちることもあります。おう吐や下痢、体重減少が見られ重症化すると死に至ります。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの分泌異常がみられる病気です。興奮状態が続くため、一見元気に見えることもありますが、食欲が旺盛なわりに体重が減り続け、毛艶がなくなります。原因がはっきりと分かっておらず、青年期を過ぎた猫であれば発症する可能性があるのです。
慢性胃腸炎
慢性胃腸炎は胃の粘膜に繰り返し炎症が起こる状態です。長期に渡り食欲不振、おう吐、下痢などが見られ毛艶が悪くなります。慢性胃腸炎の原因には食物アレルギー、基礎疾患、胃の運動異常が挙げられますが、日頃から猫の様子をよく観察して、早く異変に気づくことや栄養管理を行うことが大切です。
寄生虫
寄生虫がお腹にいると下痢をしやすく食べても太らないという特徴があります。栄養が吸収されないため、毛艶が悪くなるのです。完全室内飼いの猫では感染することはほとんどありませんが、野良猫や外出を自由にできる猫ちゃんは感染するリスクが高いため、注意してください。
糸球体腎炎
糸球体腎炎は、腎臓にあって血液をろ過する働きを持つ糸球体に炎症が起きている状態を言います。初期はほとんど無症状で気が付かないことも多く、病状が進行するにつれ活発さが減る、毛の艶が悪くなる、よく水を飲むようになる、という症状が現れるのが特徴です。
猫風邪
猫風邪はさまざまなウィルス・細菌によって、くしゃみ・発熱・咳などの症状が現れる病気です。元気がなくなり、栄養状態が悪化して毛艶が失われます。
猫の毛並みを良くする方法
(170111_猫の毛並みで健康チェック!毛並みを良くするためには?【01】)
病気でもないのに毛並みがバサバサしている、毛割れを起こしているという場合は、日頃のケアや生活面を見直してみましょう。
ブラッシングをする
ブラッシングは抜け毛対策にもなり、皮膚へのマッサージ効果もあります。特に老猫など自分でグルーミングをあまりしない猫ちゃんは、1日1回ブラッシングをしてあげてください。ブラッシングをすると古い毛が取れて血行も良くなり、少しずつ毛並みも良くなってくるはずです。
エサを変える
エサを変えるだけでも毛の艶が変わります。毛並みが良くないなと思ったら、次の栄養素が入ったものに変えてみてください。
■毛並みを変えるのにおすすめの栄養素
- 良質なタンパク質
- ビタミンA
- PA、DHA(オメガ3脂肪酸)
- γリノレン酸(オメガ6脂肪酸)
また急に毛並みが悪くなったら病気の可能性もあるので、日頃から愛猫の様子に変化がないか観察しておくことが大切です。
まとめ
我が家の猫も保護した当初は毛並みもバサバサの状態でした。きちんとエサを与えて、ブラッシングをするだけでもずいぶんと毛並みも変わり、今では艶のあるフワフワの毛になっています。
もちろん猫の種類や毛の長さによっても毛質は異なりますが、ブラッシングとエサでもずいぶんと改善することができるのです。毛並みが良いときは猫も健康な証拠。猫の毛が急にボサボサになったり食欲がなかったり、いつもと違うと気づいたときは早めに動物病院へ受診してくださいね。